ジムニー JB64 4型の変更点について
リアパーキングセンサーの追加
2024年4月11日に発売されたジムニー JB64 4型では、法規対応の一環としてリアパーキングセンサーが全車標準装備となりました。リアバンパーに内蔵された4つの超音波センサーが後方の障害物との距離を測定し、4段階のブザー音とメーター表示でドライバーに注意を促します。
これらは自動車の後方の死角となるエリアでおこる事故を防ぐために追加された先進安全装備となります。
その他の変更点
- 価格改定: 仕様変更や原材料価格の高騰に伴い、メーカー希望小売価格が一律99,000円値上げされました。
- R (リバース) 表示灯追加:5M/T車においてバックギア(リバース)の作動が分かるように、コンビネーションメーター内にR(リバース)表示灯が追加されました。
法規変更について
2024年に施行される道路交通法改正では、後退時車両直後視界の確保に関する新たな規制が導入されます。この法律改正は、後退時の安全性を向上させるために、自動車メーカーに対して一定の基準を満たす装置の搭載を義務付けるものです。
改定された道路交通法の中に『自動車には、後退時に運転者が運転者席において当該自動車の直後の状況を確認できるものとして、後退時車両直後確認装置を備えなければならない。』 という文章が記載されました。
これにより鏡もしくはカメラまたは画像表示装置の装着が義務化されました。
それに伴いジムニーには画像表示装置(リアパーキングセンサーが感知した際にディスプレイパネルに表示される)が装着されました。これは障害物との距離により4段階のブザー音で運転者に通知され、同時にメーター内のディスプレイにも表示される仕組みです。
これらのセンサーはバンパー交換などのカスタムをする際も同性能が確保されるよう移植することが必須となります。
上記のルールは2024年5月より適用される予定でしたが、能登半島沖地震の影響等により2024.11月以降に生産される車両から装着が義務付けられています。
10月31日までに生産された4型の後退時車両直後確認装置について
最新の4型は当初2024年5月以降の生産車に適応される『後退時車両直後装置の義務化』に合わせて生産が開始されました。しかし、義務化の施行日が11月1日からに変更となり、それまでの期間(2024年4月~2024年10月末まで)に制作された車両は装着義務の対象外となります。
そのため上記期間に納車された4型ジムニーの場合、例えばバンパー交換時にセンサーの移植をしないという選択肢もありますが、車両の構造上(センサーのデータはCPUで管理されている点、取り外しによりメーター内に警告灯が点灯する点)の理由から取り外しは不可能となります。キャンセラーの噂もありますが、業界内では制御が複雑で解除は実質困難と言われていますので、4型対応のバンパーをお勧めします。
カスタムについて
4型の登場に伴いカスタムパーツにも改修が必要となります。
特にリアバンパーに関してはセンサーの装着に対応したバンパーしか継続検査(車検)に合格することが出来ません。
この問題に対しアフターパーツメーカーは4型以降のモデルに適合するバンパー等の開発に取り組んでいます。発売までに少し時間がかかりますが、ジムニーは1つの型式が20年近く販売される車両です。つまり4型以降のモデルが最終的には多くなる可能性が高いのでほぼすべてのアフターパーツメーカーがセンサーに対応したバンパーを開発することは間違いありません。
4型になるからカスタムの幅が狭まるといったことはないと考えます。
まとめ
ジムニー JB64 4型は、安全性と使い勝手がさらに向上し、日常の運転からアウトドアアドベンチャーまで、幅広いシーンで活躍する一台となっています。新しい機能と改良点を前向きにとらえジムニーライフを楽しんでください。
最後に
リアパーキングセンサーの追加に伴い、次の5型以降は後方誤発進抑制機能の装着が期待されます。さらに、ニュージーランドで発売開始となった5ドアモデルに装着されているデュアルカメラブレーキサポートやアダプティブクルーズコントロールなどジムニーの進化が楽しみですね。
ロングセラーであるためには安全で楽しい車であることが必須条件だと考えます。
50年以上の長い歴史をジムニーが持つ理由は時代に合わせ進化したからではないでしょうか?これからも進化し続けるジムニーから目が離せませんね。
ジムニー辞典はジムニーユーザーの気になる部分、分からないことを解消するために活用できるジムニー乗りのバイブルを目指しています。
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